【心にグサっと響く詩】自分の感受性くらい、自分で守れ、ばかものよ!
茨木のり子さんは、日本を代表する女性詩人であり、「わたしが一番きれいだったとき」という詩は国語の教科書にも掲載されていました。
彼女の詩は、ドラマ「金八先生」の中でもよく取り上げられていましたが、今回はその中の「自分の感受性くらい」という素晴らしい詩をご紹介させて頂きます。
茨木のり子さんの詩
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自分自身の人生の主役は常に自分自身。他人にあなたの人生を取って代わることはできません。
こんな時代だからこそ、何度も噛み締めて読みたい…。
自分の感受性くらい
出典 / here
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが
ひよわな志しにすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ