なすすべもなくぶっ倒れ道路脇の茂みに突っ込んだ、立ち上がることもできずにいると若い男の人が声をかけた

「描写力があるから状況がありありと目に浮かぶようでワロタ」・「メンタルは辛かったと思うけど身体的には大怪我はなかったようでなによりです」

なすすべもなくぶっ倒れ道路脇の茂みに突っ込んだ、立ち上がることもできずにいると若い男の人が声をかけた。

そしてようやく自らの状況を認識した
出典 / open2ch

自転車で一人で盛大に事故った体験

通学で家と駅の間は自転車だった

その日は細かいプリーツの入った薄い生地のロングスカートを履いており

スカートをなびかせペダルを漕いでいると

いきなりビビビッ!ガンッ!とすごい音がしてタイヤがロックすると同時に足が全く動かせなくなり、なすすべもなくぶっ倒れ道路脇の茂みに突っ込んだ

上半身は茂みの中にあり手でギリギリ顔はガードしたもののあちこち枝が刺さって痛かった

両足は動かせず顔を向けて様子を見ることも叶わず、きっと両足共骨折したから力を入れても動いてくれないんだと絶望した

足が動かないので立ち上がることも体勢を変えることもできずただシクシクと泣いていた

すると「大丈夫ですか?」と声をかけてくれる人がいた若い男の人の声だった

「動けないです」と答えると「動けなそうですね」と言われた

「起こすの手伝ってもよろしいでしょうか?」と聞かれて、えらく丁寧な人だなあと思いながらも「はい。よろしくお願いします」と手を借りることになった

最初グングンと足を引っ張られる感覚があり、足を引っ張っても意味がないんじゃ?と思っていると案の定「ちょっと起こせないので、腰のあたりを持たせて頂いてもよろしいでしょうか?」と聞かれた

遠慮している場合じゃないんだ、早く助けてほしいんだ、頼む親切な人!と相手の慎重さに少し焦りながらも「大丈夫です!よろしくお願いします」と答えると

いきなり腰のあたりの肌に直接その人の手が当たった

あれ?服めくれてるの?とその時初めて自分がおかしな格好になっていることに気がついたが、お願いした手前服がどうこうなどと言えず、ただされるがままに救助を待った

だが腰回りを抱きかかえられてもなかなか体勢が起きず

「もう少し下を持たせて頂いてもよろしいでしょうか?」と聞かれた

むしろ丸出しの腹を掴まれるよりスカートのある部分の方がましだと、「お願いします!」と答えたが

男性の手はスカートではなくパンツ越しに直に尻を抱えた

腹丸出しにその下はパンツ丸出しってどういうこと?なんで?と混乱していると

ようやく尻を抱えられて上体を起こすことができ私は茂みから脱出した

そしてようやく自らの状況を認識した

どうやら走行中にスカートがタイヤに巻き込まれビリビリに破けながら引きずり降ろされ、膝の辺りで足に密着したまま締め付けられ自転車ときつく一体化していたようだ

スカートが消滅したので腹もパンツも丸出しなのは当然だった

足が全く動かないのも納得だった

私は自転車と一体化しつつスカートをずり下げパンツを丸出しにし(一応2枚履きはしていた)茂みに上半身を突っ込んでシクシクと泣く変態妖怪のような状態だった

下半身が自転車の女を茂みから引っこ抜くのはさぞかし大変だっただろう

腰回りや尻をやたらと触られるだけでなかなか救助されないのを少し疑ってしまったのが申し訳なかった

とにかく茂みからは頭をひっこ抜けたが、スカートが絡みついて自転車と離れられない

タイヤに絡んだスカートを何とかするためにひとまず茂みの向こうの公園に移動することになった

親切な男性に上半身を抱きかかえられ、自転車ごとずるずると引っ張られていった

いまだパンツは丸出しでまるで社会から駆除される変質者のような情けない姿だった

公園のベンチに座らせてもらい、タイヤに巻き込まれたスカートを男性に解いてもらった

事故の衝撃とその後の自分の姿のショックでここまで全くお礼を言えていたなかった

「あ、あのぉ〜、し、しゅみません〜」

両手で股間を隠しつつ、どもりながら謝罪する姿は涙が出るほど変質者だった

「気にしないでください!困っている人を助けるのは当然ですから!」

人の好意に感動を覚えつつ髪に絡まった小枝を引っこ抜いた

長い長い苦心の果てにようやくスカートはタイヤから解けた

それはもはやズタボロの汚い紐のようになっていた

足は開放されたがパンツを隠せる布はもう無かった

ひと仕事終えると青年は「そこのコンビニで絆創膏と飲み物買ってきます!」と元気よく走り去っていった

本当はさっきの歩道に置き去りにされた私のリュックをまず拾ってきてほしかった

リュックを膝に置けばなんとなく下半身を隠せそうだったから

私はパンツ丸出しのまま青年を待った

ジョーゼットのゆるい上着を脱いで腰に置くか迷ったが、それを脱いでしまうと上も変態化すること間違いなかった途中何人か人が通りがかったが、上半身と両手で太ももを隠し「見えないだけで短いスカート履いてますけど?」という顔をして誤魔化した

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長い羞恥を耐えようやく青年は戻ってきてくれた

嬉しそうにコンビニの袋を掲げながら駆け寄って来た

まずペットボトルのお茶をくれて美味かった無限にごくごく飲めた

そして消毒液と絆創膏で細かな擦り傷を手当してくれた

最後に申し訳なさそうに新品のショーツと白いビニールのレインコートを手渡してくれた

「スカートがあれば良かったのですがコンビニには売ってなくて」とせめて着れるものを頑張って探してくれたようだった

「ありがとうございます」と受け取り、なんとなく着ないと申し訳ない気がして、二枚重ねのパンツの上に3枚目のパンツを重ね履きし、上からポンチョ型のレインコートを羽織った

ポンチョはたぶん子供用のような気がした

とてもとても半端な丈でギリギリ股下が隠れる程度の長さだった

「ありがとうございます。あの、お金払います!でもリュックがさっきの歩道にあって、財布が中なのです!」支離滅裂

青年はリュックを探してきてくれたが、お金を受け取らずに颯爽と去っていった

「お金はいらないので、これも何かの縁なのでお友達になってください」とLINEIDを書いた紙を渡された

私はパンツ3枚重ねポンチョで自転車を引きながらよろよろと家に帰った

何故かビリビリに破けたスカートは青年が持っていってしまった

LINEIDは何度検索しても出てこなかった

その節はありがとうございました

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