「私の目からもポロポロ涙こぼれそうだ」・「こう言う話は本当に心が洗われるわ〜」
素直に受け入れられなくて、義母と喧嘩。謝るタイミングを逃し2年ほど経ったとき。
結婚して3年目ぐらいだったと思うけど、義母と喧嘩したことがあった。
義実家で一緒に台所に立った時に、包丁の扱い方を巡って注意されたのね。
義母が言ってることは当たり前のことで、私が100%悪いんだけど
その頃の私は仕事と家事の両立のことでストレスが溜まってた時でイライラしてて
素直に受け入れられなくて、つい「もー」って言っちゃったんだ。
義母は「少し注意されたぐらいで、むくれないの!」と怒ってきて(当然ですねw)
その日は私、それ以降ずっと仏頂面だったと思う。
そして馬鹿な私は、自分が悪かったと分かっているのにあやまることも出来ずに帰宅した。
なんで義母に当たってしまったんだろう、なんで一言「ごめんなさい」が言えなかったんだろうって思いながら
その後も何度も義実家に行ったけど、義母は変わらずに接してくれるしギクシャクすることもなかったのに
謝らないとと思いながらもタイミングを逃してしまっていた。
2年ほど経って、ある温泉地のペア宿泊券が当たった。平日限定のやつ。
このチャンスを逃したら、二度と謝れないと思い義母を誘った。(もちろん夫にも話をした)
義母は行った事のない地方だったので喜んでくれた。
そして旅先の露天風呂にふたりで浸かってた時に、いっせーの!って感じで
「ごめんなさい!」ってあやまった。
「あの時、お義母さんは何も悪くないのに、当たり前の注意をしてくれただけなのに
むくれたりしてごめんなさい。私が悪いのに謝らなくてごめんなさい」って言ったら
「私ちゃんがずっと気にしてたことは知ってた。もういいから。
そこまで気にしてたんなら、もっと早く気にしてないよって言ってあげればよかったねぇ」
嬉しくて泣いてしまって、でもやっと謝れてホッとした。
ホッとしたのはいいけど、湯中りしてしまって部屋に戻ってから暫く動けなかった。
義母は「下の土産物屋で友達へのお土産買ってくるからゆっくり寝てなさい」って言って部屋から出ていった。
この時に手配したんだろうと思うが、帰宅して数日後いよかんの箱が届いた。
私の好きないよかん。プリップリの実でジューシーなやつ。
箱にはホテルに備え付けの封筒が貼り付けられてて、納品書が入ってるのかと思ったら
これもホテル備え付けの便箋で「仲直り」って書いてあった。
いよかん食べながらポロポロ涙がこぼれたよ。
そんな義母が、喜寿を目前にして亡くなって、先日一周忌を終えた。
もっともっと、まだまだ、長生きして欲しかったな。