道を尋ねてきたオジサンに肩を掴まれ立ち尽くしていた。その時、駆け寄って助けてくれた男性は

これは惚れる。

駆け寄って助けてくれた男性は…

「名乗るほどの者ではありません」
出典 / open2ch

「名乗るほどの者ではありません」

という台詞を言われる状況に遭遇したこと

端から見たら大したことない出来事かも知れないけど、本当にキュンっとなった

当時中学生だった私は、下校中にチェック柄のシャツを着たおじさんに道を尋ねられた

ちょうど「道を尋ねられる→道案内→襲われる」という事件が近所であったばっかりだったので

「すみません。私もこの辺は詳しくなくて…」

と言って逃げようとした

そしたら肩を掴まれた。

全身から血の気が引いて、だけど咄嗟に身体も動かなくて立ち尽くしていたら、

短い黒髪にメガネ、温和な顔立ちの大学生っぽい男性が駆け寄ってきた

「どうしたのですか?」

とこの男性が尋ねると、おっさんは私の肩から手を放して後ずさりして

「いや、道を…」

とモゴモゴ

「俺はこの辺詳しいんで俺が教えますよ」

「いや…俺はこの女に聞いてた…」

「わざわざこの方に尋ねる意味はないでしょう?俺が教えますよ」

としばらくやり取りした後、おっさんは俯いてた顔を上げて

「お前が襲われても助けてやんねーぞ!」

と怒鳴った

私は恐怖で吐きそうになって震えるしかなかった

でもこの男性は、詳しくは覚えてないけど

「道を尋ねることが犯罪の手口として用いられた事例が実際にあった以上、拒むことは正当な自衛です」

「自衛と犯罪被害者を見捨てることが同列に扱われることだと思っているのですか?」

「無理して貴方が助けに入らなくても、通報すれば貴方の身を守りつつ被害者を助けることができるでしょう」

「そもそも貴方のような人間は、どんなに優しくされたところで人に優しくできるとは思えません」

と冷静に言い返してくれた

おっさんは舌打ちして「ブス!」と叫んで逃げていった

男性は私の震えが収まるまで側にいてくれた

「今度ちゃんとお礼がしたいので宜しければお名前を…」

と私が言ったら

「名乗るほどの者ではありません」

と言って男性は立ち去っていった

母に事情を話したら、とりあえず近所の大学にお礼の電話をしようと言われたので電話でお礼を言った

今思えばあれが初恋だったかもしれない

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